戸建への太陽光発電が義務化になる?!設置費用やメリット、デメリット

暮らしていく上で、生活の固定費は必ずかかってきます。
住宅ローンや賃料がその代表ですが、ガスや水道、そして電気料金も大きな割合を占めています。
今回、東京都では、持続可能エネルギーのために、2022年度の太陽光発電設置義務化を目指している
ようです。
引用先:東京新聞
太陽光発電は、再生可能エネルギーで、太陽光を太陽電池を用いて、直接電力に変換する発電方式です。
この条例制定は、個人ではなく事業者への努力義務なので、戸建建売の場合などに適応されるようです。
しかし、太陽光発電という名前は聞きますが、
「私、家に導入してるよ!」
という方は、そこまで多くないのではないでしょうか?
今回は太陽光発電の設置方法や、メリット・デメリット等についてみていきたいと思います。
太陽光発電のシステムと設置方法
まず、太陽光発電は、すべての住宅に設置できるわけではありません。該当屋根の形状や家の構造などによって、太陽光発電を設置できない場合も。これから戸建マイホームを建てる方も、今のお家に後付けする方も、この確認からする必要があります。
1.設置業者へ現地調査・見積を依頼する
まずは、設置業者や販売店に見積を依頼しましょう。
見積を依頼すると、まずは現地調査を行い、その後、見積やどの箇所の設置できるかといった提案がもらえます。1社だけの見積で心配な場合は2社以上の会社に現地調査をお願いするのも良いでしょう。
お家の構造によっては、パネルの重量に耐えられず設置ができない場合もありますので、心配であれば事前に問い合わると良いでしょう。
2.業者とプランの決定と、補助金を申請する
お願いしたい業者との工事契約を行います。
その後、国や地方自治体の方で補助金制度があるか確認しておくのがおすすめです。
太陽光発電を導入する際に、補助金申請が承認されるケースもあります。
3.経済産業省への認定の申請
これは、自宅で設置した太陽光発電から得られる電力を電力会社に買い取りしてもらう為の申請です。
固定価格買取制度を適用には、経済産業省「資源エネルギー庁」に認定申請をしなければなりません。
4.太陽光発電の設置工事
太陽光パネルだけでなく、パワーコンディショナーという発電された電気を家庭で使えるように変換する機器の取付を行います。工事は数日で完了します。
5.電力会社との受給契約
受給契約は、発電した電気を買い取ってもらったり、足りない分を供給してもらうような契約です。
その為、電力会社との配線設備など技術的な検討を行った後、使用開始になります。
6.運用開始
設置工事や電力会社との契約が無事に終わったら、業者立会のもと使用開始になります。
太陽光発電のデメリットは?
太陽光発電は、もしも停電が起こり、電気が供給されなくなっても蓄電されていれば、いざというときも安心ですよね。
太陽光発電のデメリットはどのようなものでしょうか?
高額である
まず設置費用が高いです。相場としては150万円~250万円程になります。
「日本生活共同組合連合会」が2019年に調査した「わが家の電気・ガス料金しらべ」調査では、戸建ての電気代平均額は8,546円と言われています。
年間で計算すると、8,546円×12ヶ月=102,552円かかることになります。
仮に太陽光発電の設置価格が200万円とした場合は、
200,0000円÷102,552円=19.5年
となり、20年間使用すると元が取れる計算に。
保守点検や修理が入ると、おそらく投資費用を回収するのは難しいです。
設置できない場合がある
先ほども説明しましたが、太陽光発電はどの戸建にも設置できるわけではありません。
その問題の多くが、設備の重量の点です。パネルの重量は約300㎏以上あります。
特に後付けする場合は、構造上設置が難しいので断念せざるを得ないことが多いです。
天候に左右される
太陽光で蓄電しますので、天気が悪いと蓄電する電力も少なくなります。
1日~2日であれば影響はありませんが、長期間続くと、いつ電気がなくなるかハラハラしてしまいます。
日頃使用する電気料金がもともと少ない人なら天気が悪い日が続いても1週間程は問題なく暮らせる方もいるそうです。
天気を見ながらうまく利用できる人であれば問題ないでしょう。
「電力会社の電気はいりません!」独立型の自家発電で、晴耕雨読の日々をおくる佐藤隆哉さん・千佳さんに聞く、これからの電力自給のありかた
引用先:グリーンズジョブ
投資ハードルは高いが、長期的にみれば気持ちの安心に
太陽光発電はすぐに導入するには少しハードルが高いと言えそうです。
とはいえ、最近は石油や天然ガスなどの高騰により、電気代もますます上がっていくことが予想されます。そんな中、自家発電できるのはメリットではないでしょうか。
現時点では、投資回収が難しいようですが、電気代が上がった場合は「太陽光発電を入れておいてよかった!」と思えるかもしれません。
なにより、災害でライフラインがすべて絶たれてしまった時に、「自家発電できる」というのはすごく強いです。私たちの暮らしはほとんどが電気の力を頼っていますので、万が一のときでも自家発電できることで、生活に支障をきたすことはなくなるのではないでしょうか。
すでに家を建ててしまった場合や、設置が難しい場合には室内で管理できるポータブルタイプの蓄電池を備えておくのもおすすめです。災害時などの電力確保などに役立ちます。
戸建をこれから新築したい方は検討しても良いかも
今回の条例は「2022年度、東京都で太陽光発電義務化をの制定を目指す」ということですが、
- 石油高騰によるエネルギー高騰化のリスク
- 災害によるライフライン停止のリスク
を考えたときに、これから戸建を建てる人は、太陽光発電を検討しても良さそうです。
いざというときの為にオフグリッドな生活を取り入れてみると、心の安心にも繋がるのではないでしょうか。